Razer OrbweaverとTartarusを比較レビュー

比較レビュー:Razer Orbweaver Chroma vs Tartarus Chroma

日本のだいたい中心(岐阜県)でRazer愛を叫ぶ

「日本のだいたい中心(岐阜県)からRazer愛を叫ぶ」は、私が愛してやまないRazer製品を紹介していくコーナーです。定番のものから日本未発売のレア物まで様々な製品をレビューします。
ゲーミングデバイスでは他の追随を許さないRazer。ゲーム好きなら誰でも一度はあこがれ、その高額の壁にひるんだ経験がありますよね?

今回は、Razer(レイザー)の左手用ゲーミングキーパッド「Razer Orbweaver Chroma(レイザー オーブウィーバー)」と「Razer Tartarus Chroma(レイザー タルタロス)」の比較レビューと購入のヒントについてです。

一般的には馴染みが薄い左手用キーパッドですが、実は海外メーカーを中心に数多くのデバイスが発売されています。
その中でも、恐らく最も売れているRazerOrbweaverTartarusは、私自身、この2つのうち、どちらを購入するか悩みに悩んだ経験があります。今回の記事が同じような悩みを抱えている方のお役に少しでも立つことができれば嬉しいです。


左手用キーパッド・キーボードOrbweaverとTartarusについて

左手用キーパッド・キーボードとは

OrbweaverとTartarusは左手用キーパッド左手用キーボードと呼ばれる周辺機器のジャンルです。少し特殊な仕様ですが、キーボードから主に左手で使うキーだけを切り取ったもので、USBテンキーパッドの数字キーが任意のキーになったと想像してもらえれば分かりやすいと思います。もちろん左手用キーパッドを使いながらも通常のキーボードも動作します。

マウス操作が中心になるゲームやデザイン系ソフトでは必要なキーの数が少ないので、左手用キーパッド(キーボード)を使うと、キーを迷うことなく押せたり、押し間違いを無くすことができます。
そもそも原稿を書くようなタイピング以外はどのゲームやソフトでも使用するキーは限られていると思いますので、左手用デバイスは、一度、使うと間違いなく手放せなくなります。

Nostromo SpeedPad n52の系譜

左手用のデバイスといえば「Razer Nostromo(ノストロモ/ノストローモ)」を思い出した方は立派なRazer信者ですね。
そもそも左手用デバイス/キーボードはBelkin社の「nostromo SpeedPad n52(現在は廃盤)」が有名で、そのゲーマー向けモデルとしてRazerとのコラボで発売されたのが「Belkin n52te Tournament Edition SpeedPad」でした。
その後、Belkinはモバイルバッテリーやその周辺機器を中心に扱うようになり、左手用デバイスは、Razerオリジナルの「Razer Nostromo(ノストロモ/ノストローモ)」そして、「Orbweaver(オーブウィーバー)」「Tartarus(タルタロス)」へと受け継がれていきます。

余談ですが、Nostromo SpeedPad n52は、PhotoshopやIllustratorを使うデザイナーからの支持も多かったデバイスです。確かに、デザイン系ソフトではマウス操作が中心ですので、主に使うキーだけを左手用デバイスに設定できれば格段に操作効率は上がります。
また、Nostromoにはキー右下にスクロールホイールがあり、これが意外と便利でした。OrbweaverやTartarusでは無くなってしまったので、今後の左手用デバイスでのスクロールホイールの復活に期待です。

BELKIN nostromo SpeedPad n52 (ベルキン ノストロモ スピードパッド)

BELKIN nostromo SpeedPad n52 (ベルキン ノストロモ スピードパッド)

Razer nostromo

Razer Nostromo(ノストロモ)

「Orbweaver」「Tartarus」名前の由来

Razerのゲーミングキーボードはクモの名前が付けられるというネーミングルールがあります。
Orbweaverはオーブウィーバーと発音し、球状にクモの巣を張る「コガネグモ」科のクモ。

一方、Tartarusはタルタロスと発音。ギリシャ神話の神で、地獄や奈落の底といった意味もあります。Tartarusについては、かなり謎なネーミング。「地獄」「奈落の底」と聞けばアリジゴク(Ant lion)を想像しますが、これはウスバカゲロウの幼虫ですからクモとは全く異なる昆虫です。
最近のRazer製品ではヘッドセットなどのオーディオ関連で海の神話に由来するネーミングがありますので、神話ネーミングブームなのかも知れません。

Chroma対応

OrbweaverもTartarusも最新のものは「Razer Chroma」に対応しています。

最近は自作パーツでも光らせるブームですが、Razer ChromaのイルミネーションをRazer以外のデバイスにも拡張させる「Razer Chroma Hardware Development Kit(HDK)」というものも発表されています。Razer Synapseを使ってパソコン内部だけではなく、最終的には部屋中をRazer Chromaで彩ることができそうです。

  • Razer Chroma Hardware Development Kit(HDK)の紹介動画(Youtube)

OrbweaverとTartarusの違いと選び方

OrbweaverとTartarusのキースイッチの違い

さて、ここからは、OrbweaverとTartarusの違いと購入のヒントとなる選び方についてお話していきます。

まず、Orbweaver ChromaとTartarus Chromaでは、キースイッチが違います
Orbweaverは、緑軸(グリーンスイッチ)のメカニカルスイッチ、Tartarusはメカ・メンブレンスイッチを採用しています。どちらもRazer独自開発のキースイッチですが、緑軸(グリーンスイッチ)はCherry青軸によく似ています。

メカニカルスイッチがいいか、メカ・メンブレンがいいかは好みや使用環境によりますが、チャットや実況をしながらゲームする機会が多い方はマイクの集音方向や性能によってはメカニカルスイッチの音をかなり拾ってしまいます。また、私の場合は、家族で「メカニカルスイッチ騒音問題」が起こりました。。。

Razer Orbweaverの緑軸(グリーンスイッチ)メカニカルスイッチ

Razer Orbweaverの緑軸(グリーンスイッチ)メカニカルスイッチ

Razer Tartarusのメカ・メンブレンスイッチ

Razer Tartarusのメカ・メンブレンスイッチ

また、Chroma非対応の前機種には、キースイッチにCherry青軸の「Razer Orbweaver」、Razerオリジナルのオレンジ軸で静音モデルの「Razer Orbweaver Stealth」、メンブレンスイッチの「Razer Tartarus」 があります。

Razerのキースイッチの違いについては「Razerのゲーミングキーボード選びに欠かせない用語」の記事もご参考下さい。

OrbweaverとTartarusのキー数の違い

キースイッチの違いと同様、キー数の違いもOrbweaverとTartarusを選ぶ上では重要です。
上面のメインキーボード部分には、Orbweaverは20個Tartrusは15個のキーがあります。親指側の8方向サムパッドと上下にあるボタンの数は同じです。

どんなジャンルのゲームをすることが多いかによって必要なキー数は変わります。
通常、ゲーミングマウスにも複数のボタンが付いていますので、それらも合わせた数、キー/ボタンの位置や使いやすさが選ぶ基準となると思います。例えばエイムと同時に使用する機会が多いアクションはマウスのボタンを使用したほうが便利です。

Orbweaverのキー数は20個

Orbweaverのキー数は20個

Tartarusのキー数は15個

Tartarusのキー数は15個

OrbweaverとTartarusの角度、位置のカスタマイズ/アジャスト機能

Orbweaverはパームレスト(手のひら)の角度調整ができるだけではなく、サムレスト(親指)、リストレスト(手首)の位置をスライドさせて全体の大きさ調整が可能です。手のひら、親指、手首の位置やキーパッドの持ち方のクセに合わせて調整することで手や手首にかかる疲労と負担を軽減できる仕様になっています。ただ、Orbweaverのサムレスト、リストレストを最大の位置までスライドさせて広げると一般的な日本人の手では届かないくらい大きくなります。パームレストの角度調整以外は、あまり必要はないかも知れません。
Tartarusではパームレスト角度調整はできず、前後にスライドさせて位置だけが調整できます。サムレスト、リストレストは動かすことができません。

Razer Orbweaverパームレストの角度調整

Orbweaverのパームレストの角度調整

Razer Orbweaverはサムレストの位置調整可能

サムレストの位置調整

Razer Orbweaverを最大に広げた状態

最大に広げた状態

Razer Orbweaverを最大に広げた状態(裏面)

最大に広げた状態(裏面)

OrbweaverとTartarusの材質、質感の違い

Orbweaverは手のひらと手首があたる部分(パームレストとリストレスト)の材質がゴムになっており、フィット感はいいのですが、汗や湿気、経年劣化でこの部分がベタついてくるといった話もよく聞きます。

これは、加水分解という化学変化でゴムの中の成分が溶け出すことが原因です。
Razer製品に限らずゲーミングデバイスでは加水分解によるベタつきが生じるものが多く、実際、私が長年使っている「Razer Sabertooth」のグリップ部分も経年劣化でベタつきが出ていました。
日本は湿気も多いので、保存に気を遣わなくてはなりませんが、この加水分解でベタついた部分は「無水エタノール」で拭き取ることで改善されることもあります。

一方、Tartarusは全てが硬質のプラスチック素材ですので、加水分解でベタつくような心配はありません。

OrbweaverとTartarusの比較まとめ表

Orbweaver ChromaTartarus Chroma
大きさ
横×縦×高さ(mm)
154×202×55153×186×54.8
重さ395g370g
キー数
(キーボード部分)
20個15個
フルプログラム可能なボタン数30個
※8方向サムパッド含む
25個
※8方向サムパッド含む
キースイッチメカニカル(緑軸)メカ・メンブレン
大きさ、角度調整・パームレスト角度
・サムレスト、リストレスト位置
パームレスト位置

いかがでしたでしょうか?
左手用キーパッドを初めて知ったとき、正直、「これはキワモノか!?」と思ってしまった私ですが、今では決して手放せないゲーミングデバイスとなりました。
冒頭で「RazerのOrbweaverとTartarusは、私自身、この2つのうち、どちらを購入するか悩みに悩んだ経験があります。」と言ったものの、実は、結局、どちらも買ってしまったくらいですから。。。




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